大腸癌は、食生活の欧米化にともない、近年日本人に増加傾向の著しいがんです。
直腸がんとあわせた全大腸癌の推計では、2015年ごろには、肺がんや胃がんを抜いて、男女ともに部位別の第1位となると推測されています。
しかし、その一方で大腸がんは早期に発見できれば、完全に切除することが可能ながんでもあるのです。
現在、大腸がんを発見する方法としては、大腸内視鏡検査が推奨されています。
大腸内視鏡検査には、「痛い検査」「検査の前の下剤の内服が大変」といった、マイナスイメージがつきものですが、当院では多くの症例経験にもとづく挿入技術の工夫(日本消化器内視鏡学会専門医・指導医資格取得)や鎮静剤の併用、また最新式の硬度可変型細径大腸内視鏡の採用により、ほとんどの方が無痛で検査を受けられます。
従来の大腸内視鏡検査では、空気を使用していましたが、 検査後に大腸内に充満した空気の影響で、「お腹の張り」や 「痛み」「違和感」などを伴うことが多くありました。このことが内視鏡検査が辛いというイメージにつながり、敬遠されていた理由です。そこで、当院では新たに「炭酸ガス送気装置(UCR)」を導入しました。
これは、空気の代わりに炭酸ガスを注入するものです。外科領域においては、腹腔鏡手術で随分前から導入されており、その安全性、有効性については実証済みです。炭酸ガスを使用することで、検査後の苦痛を大幅に軽減することが可能となります。
炭酸ガスは、空気に比べて腸管内で速やかに吸収される特性(空気のおよそ200倍)があります。
つまり、腸内に長時間空気が残らないために、「お腹の張り」「痛み」「違和感」を和らげる効果につながっているのです。そのため、体への負担が軽減し「以前より検査が楽になった」と沢山の患者さんに喜んでいただいております。
また、検査前の下剤の服用をリラックスしてできるように、中庭が望める第2待合室と、内視鏡専用トイレを完備しております。さらに、下剤の服用量をできるだけ減らせるような工夫もしております。
必要な場合は、大腸ポリープの切除も同時に行っております(入院は不要です)。
内視鏡検査時に大腸ポリープが見つかれば適当な大きさのポリープであれば、直ちに大腸ポリープ切除治療にとりかかることができ、内視鏡検査が1回で済みます。
大腸ポリープ切除には、大腸粘膜の損傷や出血などの危険性をなくすため、コンピュータ制御の高周波電源装置(PSD-60)を採用しており、確実に安全に治療を受けることができます。
また、感染の予防と清潔で安全な内視鏡検査を受けていただくために、病変の組織をとる生検鉗子(かんし)などは使い捨てであり、最新の内視鏡自動洗浄器を使用し、世界水準で洗浄・消毒をしております。
…などという方は、お早めにご相談ください。
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内視鏡の硬さを自由に変化させることができ、挿入性と安全性を兼ね備えた内視鏡です。
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